型なしで簡単!かぼちゃのボンボンショコラの作り方

「ボンボンショコラって難しそう」「専用の型がないと作れないんじゃ?」と思っている方も多いのではないでしょうか。でも実は、スーパーで買える材料だけで、型がなくても美味しいボンボンショコラが作れるんです。
今回ご紹介するのは、かぼちゃとホワイトチョコレートを使った、ハロウィンらしいオレンジ色のボンボンショコラ。見た目もかわいく、作り方もとってもシンプル。チョコレート作りが初めての方でも挑戦しやすいレシピになっています。
かぼちゃとホワイトチョコレートの組み合わせ
かぼちゃのペーストとホワイトチョコレートを1対1で混ぜるだけで、なめらかなガナッシュができあがります。この組み合わせは相性抜群で、かぼちゃの優しい甘みとホワイトチョコのミルキーな味わいが絶妙にマッチするんですよ。
かぼちゃのペーストは、スーパーで買ってきたかぼちゃを電子レンジで柔らかくして、潰すだけで準備完了です。水分が少ないかぼちゃの場合は、最初に少しだけ水を加えて柔らかくするとペースト状にしやすくなります。

私、実はあまり甘いものが得意じゃなくて、甘くないお菓子の方が好きなタイプなんです。だから今回はホワイトチョコとかぼちゃだけのシンプルな味付けにしました。もちろん、甘みが足りないと感じる方は水飴や蜂蜜、シナモンシュガーなどを加えても美味しいですよ。
テンパリングの本当の意味を知っていますか?

チョコレート作りで避けて通れないのがテンパリングです。「温度管理が難しそう」というイメージを持っている方も多いですよね。確かに温度も大事なのですが、実はもっと重要なポイントがあります。
それは「混ぜること」、つまり攪拌なんです。
チョコレートを混ぜることで、溶けている油の分子同士がぶつかり合い、結晶が育っていきます。もちろん目には見えない世界の話ですが、物理的には物がぶつかることで新しいエネルギーが生まれ、結晶が成長するという仕組みなんですね。
💡 ポイント
テンパリングでは温度管理も大切ですが、それ以上に「しっかり混ぜる」ことが重要です。溶かしたチョコレートに種結晶(シード)を入れたら、丁寧によく混ぜ合わせましょう。この攪拌作業が、美しいツヤと口どけの良さを生み出します。
今回は中身用のガナッシュなので、普段ほど厳密にテンパリングを取らなくても大丈夫です。ただし、早く固まってほしいので、基本的なテンパリングは行っておきます。電子レンジで焦がさないように溶かしたホワイトチョコレート(約31度)に種結晶を入れて、よく混ぜていきましょう。
かぼちゃガナッシュの作り方
準備ができたら、いよいよかぼちゃガナッシュを作っていきます。
かぼちゃのペースト25gに対して、テンパリングを取ったホワイトチョコレート25gを加えます。この1対1の比率が、ちょうど良い固さと味のバランスを生み出してくれるんです。
💡 ポイント
かぼちゃには水分が含まれているため、混ぜすぎると分離してしまう可能性があります。特にホワイトチョコレートは分離しやすいので要注意。あまり混ぜすぎず、全体がなじんだらOKです。混ぜすぎを防ぐためにも、事前にホワイトチョコのテンパリングをしっかり取っておくことが大切なんですね。
混ぜ合わせた後の温度を測ってみると、だいたい25度くらいまで下がっているはずです。この状態で数時間置いておけば自然に固まってきます。

実は今回、仕込みが遅すぎて失敗してしまいました。ライブ配信の1時間前に作ったのですが、やっぱり早すぎましたね。チョコレートは冷えて固まるというよりも、結晶が育って固まるものなので、どうしても時間が必要なんです。理想は半日くらい寝かせることですね。
ハロウィンらしい色付けのコツ
ホワイトチョコレートだけではかぼちゃらしい色になりませんよね。そこで、天然色素を使ってオレンジ色に仕上げていきます。
使用するのは、紅花やレモン果汁、赤大根などから作られた天然着色料です。オレンジと黄色の色素を少量ずつ加えて、かぼちゃらしい優しいオレンジ色に調整していきます。
日本では食用の着色料がなかなか手に入りにくいのですが、最近は天然色素を扱うお店も増えてきました。合成着色料のはっきりした発色も素敵ですが、天然色素のナチュラルな色合いは食欲をそそりますよね。

ホワイトチョコレートは白みが強いので、カカオバターに混ぜる場合と比べると、どうしても鮮やかな発色にはなりにくいんです。でも、この自然な色合いの方が「食べたい!」と思える仕上がりになりますよ。型から出したピカピカの紫や赤だと、ちょっと食べる気がしないという方もいらっしゃいますからね。
成形とコーティング
ガナッシュがしっかり固まったら、成形していきましょう。固まったガナッシュはあんこのような質感になっているので、扱いやすいはずです。
ラップを使って丸めていくのですが、今回はハロウィンのかぼちゃなので、完全な球形ではなく少し楕円形に整えるとよりかぼちゃらしくなります。手が温かいとガナッシュが溶けやすいので、ラップ越しに成形するのがおすすめです。
成形したガナッシュは、フォークに刺して色付けしたホワイトチョコレートにディップしていきます。コーティング後は、クリアファイルやシートの上に置いて固めましょう。かぼちゃらしく、フォークで軽く筋を入れてあげると、より本物っぽい見た目になりますよ。
💡 ポイント
ガナッシュの固さが重要です。柔らかすぎるとディップしにくく、形が崩れてしまいます。理想は半日以上しっかり寝かせて、結晶化が進んだ状態です。急ぐ場合は冷凍庫で少し冷やすという方法もありますが、結晶化には時間が必要なので、できれば余裕を持って作業しましょう。
仕上げの飾り付け

最後に、チョコレートでパイピングした葉っぱやツルを飾れば、より本格的なハロウィンのお菓子に仕上がります。凝ったデザインでなくても、シンプルな飾りで十分かわいらしく見えますよ。
まとめ:時間をかけて育てるチョコレート
型がなくても作れるかぼちゃのボンボンショコラ、いかがでしたか?
材料はスーパーで手に入るものばかり。かぼちゃのペーストとホワイトチョコレートを1対1で混ぜるだけという、とてもシンプルなレシピです。ただし、チョコレート作りで大切なのは「時間をかけて結晶を育てる」という感覚です。
💡 ポイント
チョコレートは冷やして固めるのではなく、結晶が育って固まります。テンパリングでは「しっかり混ぜる」こと、そして「十分な時間をかける」ことを忘れずに。落ち着いて、焦らず作業することが成功の秘訣です。
ハロウィンまでまだ少し時間があります。ぜひ余裕を持って、手作りのかぼちゃショコラに挑戦してみてくださいね。きっと、お店で買うのとは違った、特別な美味しさを楽しめるはずですよ。